MovableTypeのインストール for Windows


そろそろブログ環境を自分でセットアップしてみようかなと思いました。といっても自宅サーバはWindowsなので、Windowsで使えるフリーのブログプログラムとなると、限られてきます。今回はもっとも人気が高く成熟していると思われるMovableTypeを導入してみました。Windows環境にどうやってインストールしたかを解説したいと思います。

必要なもの(今回インストールした環境):

・Windows XP, Vista
Apache 2.2
MovableType 3.3
ActivePerl 5.8
MySQL 5.0

インストールの手順:
1.インストール前にしておくこと

インストール前に、環境をセットアップしておきますWindows XPはもちろん、Apache、MySQL、ActivePerlをそれぞれダウンロードしてインストールしておきます。

2.MovableTypeのダウンロード

MovableTypeをMovableTypeのサイトからダウンロードします。今回はLimited Free Versionを選択します。フリーで使えるバージョンです。MovableTypeのアカウントを作成する必要がありますが、簡単に答えてダウンロードしましょう。zipファイルをダウンロードしたら、解凍します。

その後、CGIを実行できる場所にファイルをコピーします。Apacheのcgi-binで.cgiファイルをcgiとして認識するよう、Apacheのhttpd.confを設定します。それから、cgi-binの中に、mtというフォルダを作成し、MovableTypeのフォルダの中身をすべてコピーします。

Apacheの特徴ですが、cgi-binに設定するとstaticなファイルが見れなくなってしまいます。そこでstaticなファイルだけ別の場所に退避します。ここではサイトのルートにmt-staticというフォルダを作成します。作ったフォルダのなかに、MovableTypeのフォルダからmt-staticというフォルダの中身(imagesフォルダ, docsフォルダ, styles.css, mt.jsなど)をコピーします。

3.CGIのPerlパスの書き換え

解凍したフォルダの中身をみると、たくさんの.cgiファイルがあると思います。まずは環境に合わせて、Perlのパスを書き換えます。まずは、自分の環境のPerlのパスを確認します。私の環境ではC:\Perl\bin\perlとなります。次に.cgiファイルを一つずつテキストエディタ(メモ帳で良い)で開き、一行目にある/usr/local/bin/perlという記述を、自分のperlのパスに置き換えます。

#!/user/local/bin/perl -w

#!C:\Perl\bin\perl -w

と変更します。これをmt-db-pass.cgi以外の.cgiファイルに対して行います。変更した後は保存をするのを忘れないようにしましょう。

4.データベースの設定

つぎにデータベースを設定します。ここではMySQLを使用します。まずはMySQLにMovableType用のデータベースを作成します。データベース名をmt(赤字の部分)としています。もちろんmtではなく、好きな名前をつけることができます。

C:\mysql\bin>mysql -u root
Welcome to the MySQL monitor. Commands end with ; or \g.
Your MySQL connection id is 7 to server version: 4.0.21-nt

Type 'help;' or '\h' for help. Type '\c' to clear the buffer.

mysql> create database mtdb;
Query OK, 1 row affected (0.00 sec)

そして、MovableType用のユーザを作成し、パスワードを設定します。MySQLのユーザ作成は以下のようにします。赤字の部分はユーザ名とパスワードです。好きなユーザ名とパスワードをつけることができます。

mysql> grant all privileges on *.* to mtuser@localhost IDENTIFIED by 'password';
Query OK, 0 rows affected (0.03 sec)

5.mt-config.cgiの設定

データベースの準備ができたら、その情報を持って、mt-config.cgiの書き換えをします。cgi-binの中の、mt-config.cgi.originalというファイルをコピーしてmt-config.cgiという名前に変更してください。
次に、このファイルをテキストエディタで開きます。

まずは、CGIのパスから設定します。MovebleTypeのフォルダをURLで指定します。

CGIPath http://www.woodensoldier.info/cgi-bin/mt/
StaticWebPath http://www.woodensoldier.info/mt-static/

のようになります。
次に、データベースの設定情報を記述します。

##### MYSQL #####
ObjectDriver DBI::mysql
Database mtdb
DBUser mtuser
DBPassword password
DBHost localhost

以上でmt-config.cgiは終了です。保存して閉じます。

6.DBIモジュールのインストール

lここからが情報が少ない部分かもしれません。MovableType用にいくつか追加でPerlのモジュールをインストールする必要があります。

コマンドラインから、
C:\Perl > ppm
というコマンドを実行します。
モジュールの一覧が表示されますので、まずはDBIをアップデートします。

そして、つぎにDBD-MySQをインストールします。
View > All Packages
でリストを全表示して、DBD-mysqlをチェックして、その後アクションを実行でインストールします。

以上でDBIのインストールは終了です。

8.MovableTypeのセットアップ仕上げ

これでほぼ準備が整いました。早速最後の仕上げを行いましょう。まずはモジュールがそろっているかチェックします。mt-check.cgiを実行してみます。

http://www.woodensoldier.info/cgi-bin/mt/mt-check.cgi

このままスクロールしていって、一番下に、You're ready to go!と出てきたらOKです。MovableTypeの管理者画面にアクセスして、初期設定を行いましょう。

http://www.woodensoldier.info/cgi-bin/mt/mt.cgi

9.MovableTypeへログイン

セットアップが完了したので、早速ログインしてみましょう。mt.cgiを実行します。

http://www.woodensoldier.info/cgi-bin/mt/mt.cgi

初期設定では、ユーザ名がMelody、パスワードがNelsonです。ログインに成功したら、First Weblogというブログがすでに作られていると思います。

10.ブログの生成先の指定

これで、ブログを作成することができるようになったわけですが、公開までは後1ステップあります。Configureでブログの生成先を指定してやる必要があります。

ローカル・サイト・パスにブログを生成する先、Webサーバが公開している任意のディレクトリを指定してやります。私の場合は、C:\www\public\mtというフォルダを新しくつくり、そこにhttp://www.woodensoldier.info/blog/を対応させ、公開することにしました。

サイトの再構築を選択して、再構築します。このとき指定したローカルディレクトリにblogのファイルがhtmlで生成されます。

あとは、自分のブログにアクセスしてみて感動!するだけです。

11.最後に

最後に自分でブログをインストールしようなんていう人に一冊だけ書籍の紹介です。

blog Hacksという本にいろいろとブログの技術的な知識が書かれています。本屋で見かけたときにでも、立ち読みしてみてください。結構おもしろいです。

 


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