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台湾歴史博物館

台北市内にある、博物館の一つ。展示物の量はそう多くはないが、興味深い品々が展示されている。基本的には、イベント形式でテーマに沿った展示を行っている。私が訪れたときは、弘一大師という人の特集と、林則徐とアヘン、唐三彩の展示が主であった。

特に、アヘン関連の展示物は面白く、アヘン吸引用の道具が非常にいろいろな種類と立派な細工のものまであることから、当時アヘンがいかに中国全体に上流階級に広まっていたかを伺い知ることが出来る。林則徐は南京というアヘンの貿易窓口になっている都市を管理していたので、正義感からアヘンを強行取締りしてしまった。このとこからアヘン戦争が始まり、イギリスをはじめとする列強の本格的侵略を招いてしまう。

地方行政官としては勇敢で立派な人物であったが、国家規模の政治を考えて行動するということは出来なかったようだ。しかしその行動力と国憂う気持ちは非常に感慨深く、中国史上ではかなり有名で人気のある人物である。ついでに現在の麻薬についても展示もあり、人体への悪影響などが写真や標本で表されている。こういう啓蒙活動は学校などを通じて、もっと代替的にやればより効果があがるだろう。台湾でもアヘンははやっていたが、日本統治政府の吸引免許制の導入などで次第になくなっていったようである。

博物館の入り口。内部は撮影禁止のため、展示物の写真はとれず。アヘン関連の展示物と、唐三彩は面白いので撮りたかった。この博物館の向かいには中学校がある。なんと教育環境に恵まれた立地であろう。やっぱり歴史は歴史的な遺物をみて勉強するのが一番だと思った。

故旧博物館に比べるとどうしても二流の感じがしてしまうのはしょうがないところ。台湾で時間をもてあまし気味であれば言っても良いが、他にもいろいろと見所のある街なので、特にお勧めはしない。



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