2005年8月号
8月号で気に入った記事は以下の通り
リーン消費
製造業の製造過程ではあまりにも有名になったリーン生産方式だが、これを顧客とのインターフェイスに応用することで、さらなるビジネスチャンスを得ることができるということです。
キーポイントは顧客の資産稼働率をいかに少なくするかを考えることで、顧客にとってのメリットが最大化するということになります。たとえば、サービス業であれば顧客の資産である時間の消費を最小限にする、つまりいかに顧客の待ち時間を少なくできるかということを考えると良いということです。
記事には成功例や、科学的に分析してリーン消費を実現していく方法論などが紹介されています。
「脱」コモディティ化の成長戦略
リーン消費と似たような論文ですが、この論文では顧客の資産稼働率をいかに低くするかということに注力する上で、顧客にとってどの資産が一番大事かを考えなさいということを言っています。そしてそれが既成産業の常識的なサービスの目標と異なっていれば、そこから新しいビジネスチャンスが生まれると言うことになります。
例としてあげられているのがセメント会社のセメックスで、メキシコではコンクリートの値段より、いかに確実に配送されるかの方が重要であった。お金という資産より、時間という資産のほうがはるかに重要だったという事例が紹介されています。
「脱」ライフサイクルの市場戦略
マーケティングのベルカーブ理論を打破するには、どのような戦略をとれば良いかということの議論です。「脱」ライフサイクルの市場戦略には3つあります。
1.リバースポジショニング:余計なオプションを排除し、意外性の高い属性を負荷することで、成熟期に戻すことができる。サービスに有効。例:IKEA、コマースバンク、ジェットブルー
2.ブレークアウェイポジショニング:商品の特徴をまったく異なるカテゴリと一体化させることで、成熟期に戻すことができる。製品に有効。例:スウォッチ、シンプソンズ
3.ステルスポジショニング:マイナスイメージの商品のポジショニングを変更することで、良いイメージを喚起し、成長させる。新興市場に有効。
例:アイボ、マックミニ
これらの戦略で、成熟期を過ぎた産業や、新興市場への参入を、ベルカーブのライフサイクルにとらわれすに実現することができるかもしれないということです。こういったマーケティングを展開できる会社は、今後おもしろいでしょう。 |